眼鏡とS星の王子、かく語りき。


「何でそう殺伐としてるんですか」
「……何でィ、藪から棒に」
「言われたんですよ。アンタは尖ってるって」
「んなもん、俺のせいじゃねーだろィ」
「飄々として何を考えているか分からなくて、でもたまに尖ってみせるのが沖田さんでしょうが。ギャップですよ、アンタに求められてる魅力ってのは。常に抜き身なんて冗談じゃない。そのうち上司みたいに瞳孔開きっぱなしになりますよ」
「ノンブレスかィ。相変わらず素晴らしい肺活量で」
「聞いてますか人の話!」
「あー、聞いてる聞いてる」
「ちょ、何アイマスク装備しだしてんの話聞かない気満々じゃないすか!」
「聞いてるっての。詰まる所はアレだろィ」
「アレって…」
「ギャップがあろうがなかろうが、俺の虜って事だろ」
「と…っ!」
「じゃ〜一眠りすっかね」
「これっぽっちも人の話聞いてねーじゃねぇかァァァ!」
「赤い顔で言われても説得力ねぇなぁ」
「っ、アイマスクしてんのに見えるわけないでしょうが!」



終劇。


 

 


またも微妙な沖田と新八を…
殺伐としてるのは私の書く沖田であって原作は別物なわけですが。
友人に指摘されて読み直してみてびっくらですよ。
殺伐を狙って書いた話ならともかく、そうじゃない話までどこか尖り気味な沖田氏。
何だオマエ、思春期か。盗んだバイクで走り出しちゃうのか。カルシウム足りてないのか。
と聞きたくなるほどに。

最近の金沢が書くCPものは大概攻めに余裕がないよなぁ……
受けが男前なのは狙ってるんですが。むしろ男前にすべく頑張ってるんですが。
沖田でさえヘタレてどうなん自分。いや沖田は殺伐としてるんだけど。

2007/05/15

(UPDATE/2009.4.4)

 

 

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