日々徒然ときどきSS、のち散文
過去の日記カテゴリ別

2004/04/08(木)
散文]声をください



どうしてだろう
目が行くの
ノックされた扉の音に気付くみたいに
意識が向かうの
呼び声に振り向くみたいに

ねえ どうしてかな
分かるのは
気付くのは
自分でも理由が分からないのに

ただ 気付く

ただ 引き寄せられる


強すぎるその引力に
逆らえない
抗う気力すら奪われる

どうして気付くの?
どうして引き寄せられるの?
手を伸ばしたって届かないのに
この視線に気付いてくれはしないのに

そんなの分かりきったことなのに
未練がましく
懲りもせず
この目はあなたへ向かうの


あなたのひかりは
本当はきっと
あたしには強すぎるんだわ
それでも求めるって
ねえ どうしてかな

理屈も理由も理性も
皆意識の彼方で
魂が呼ばれてるみたいで
自分でもどうしようもなくて


強すぎて
哀しくて
重くて

愛しい

こんな 想いに


幾度となく思った
忘れよう
捨てよう
なかったフリをしてしまおう

だけどその度
思い知らされるのは
この感情の根深さで

己の中から生まれ出づるもののはずなのに
どうして制御できないんだろう
心はどこにあるんだろう
感情はどこに向かうんだろう

なんて子供みたいなことを
考えたりなんかもして
多分ね
人の感情なんて
本当は単純なものばかりで構成されていて
単純だからこそ
分からなくなったりもして

どうして だなんて
きっと飽きるくらい呟いた
自問した

言葉が目に見えるものなら
きっと
擦り切れて
使い古されてるだろうなってぐらい

それでも感情が使い古されることなんてなくて
想いは擦り切れたりなんかしなくて
どうしていいかなんて
分からないよ
最初から
この想いを抱いたときから

でもね
一つだけ分かるの
不確定要素ばかりのこの世界で
この感情で
ただそれだけは確かなこと

この目はね
どうしたってあなたを見付けるよ
あなたに引き寄せられるよ
なんだかね
あなたに関してはこの目に探知機が搭載されちゃってるみたいなの
おかしな話だけどね
そうとしか思えないの
引き寄せられるの
まるで無条件降伏してるみたい

どうしてかな
何度だって呟くよ
届かないかな
不安に泣いたりなんて
もう日常茶飯事だよ
でも捨てられない

いっそ奇跡みたいに抱いたこの想いが
あなたがくれる光の欠片でもいいから
届けばいいのに








腹痛到来。
あー、やはり牛乳はまだ冷たいまま飲んじゃいけない季節だったのか自分。
というわけで、今年の初めくらいに携帯に打ち込んでPCに送信してあったメールを再録。
というかどこかで載せるつもりで忘れてました(爆)
散文も何だか久し振り。