日々徒然ときどきSS、のち散文 |
2003/12/10(水) |
[散文]今日と明日と君の昨日について |
その言葉は 俺には届かないよ。 裏切ることも 傷つくことも 泣くことも。 しないよ。 形振り構わず 誰かを求められるひとはいいね。 一生懸命になって その横顔はきれいだよね。 好きだなぁと思うよ。 俺にはそれがないから。 本当は何が欲しいのか なんて。 難しいことは聞かないで 欲しいんだ。 だって分かるわけないじゃないか。 ほんとうのことなんて。 それが分からないほど 遠くを見てるのかな。 優しいひとを見た。 残酷なひとも見た。 そのどちらも どちらにも 俺は何かを言う ことはできなかった。 さようならを言おうと思う。 何に対してでもなく。 ごめんなさいではなく。 たださよならを。 別離の言葉を。 君は行くといいよ。 道が曲がったのなら 一緒に曲がって。 分かれているなら 好きな方を選べばいい。 君は行くといいよ。 俺はもう少しここにいる。 同じものを見ているのなら またいつか巡る日もあるさ。 少なくとも 俺はそう信じてるって話。 傷つけたいわけじゃなく。 傷つきたいわけじゃなく。 ただもう 触れていたかった。 そこに在る感情が 愛だの恋だの そんなものはどうでもよかった。 また 会おう。 君に。 いつかの 君の昨日で。 |