2003/07/08

「さむい」

　まるで他人事を告げるかのような口調で言うのに苦笑し、その手に触れる。
　触れた手は、ひやりと冷たかった。

「つめてーな」

　投げ出していた手を掴まれ、そんなことを言われる。
　んなこと言われても、俺の知ったことじゃねーっての。

「さむいつったじゃん」

　眉を寄せて、ムッとした表情になる。
　あーあ、なんだかね。
　そういうのもイイ、なんて思っちまう辺り。
　俺は大概、溺れてるんだろう。

「さむくねーよ」

　お前はそうでも、俺は違うし。
　ってか何？　なんでそんなに嬉しそうなんだよお前。
　うわ、勝手に人の指舐めんな。
　もしかしなくてもそーゆー気分になったってわけかよ。

「お前の体温、よこせ」

　うわ、珍しい。
　んなストレートに、しかも自分から俺の首に手まで回しちゃって。
　ああ、だから雨なのか。
　んでもいーや。
　どうせその気だったし。

「あっためる通り越して、熱くしてやんよ」

　うーわ、ベタだ。
　ま、いっか。

　寝転んだ視界の上。
　天井が、やけに白く高く見えた。

　あとはもう、溶けていくだけ。

◇ＥＮＤ◇

時間がなーいっ！
ので苦肉の策かつ実験的な書き方をしてみた。
こーゆーシンプルなのって好き。だけどあんま書かないからどーなんやろ…
とりあえず短さ重視で。
わーん自分の部屋にＰＣ置きたいよー！！
んでは、タイムリミット。

つかなんとかしてくれ、家庭内不和。