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日々徒然ときどきSS、のち散文
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2003/03/19(水)
[SS・ミスフル]孤独感に対する厄介な考察(猿独白)



いっしょにいたいと思うのはエゴなのかな。

となりにいたいって思うのは我侭なのかな。

その手に触れていたいって思うのは、いけないことなのかな。

こうやって、

こうやって考えてることも。

全部全部、俺の一人よがりなことなのかな。



どれだけ一緒にいても、

隣りにいても、

その手に触れてても、

心の奥底までは分かり得ないから。


そんなの当たり前で、

そんなの分かり切ってて、

だからこそ人間関係ってのは複雑で、

厄介で、

時には泣きたくなったりもして、

でも何より嬉しくなったりもする。

俺はそう言うのが嫌いじゃなくて、

でも時々酷く虚しくなるんだ。


最初から自分一人なら。

世界に、自分以外の誰もいなければ。

人は、孤独なんて知ることないのにな。



溶け合いたい。

混ざり合いたい。

そうすれば、独りを虚しく感じることもないかもしれない。

ああ、でもそれも推測で。

溶けて、

融けて、

お互いの境界線がなくなって、

でもそうしたらまた、

一つになったそのせいで独りになるじゃないか。

そうしたらまた、

独りを虚しく思うんだろうな。

どのみち、溶け合ったりなんてできないから、

こんな戯言も言えるんだけど。



今は、とりあえず(コゲ犬の口癖じゃねーけど)、

その手に触れさせて欲しいだけなんだ。



独りの虚しさが、それで拭い去ることができなくてもいいから。




END





根暗じゃねーかー!!(笑)
の天国さん独白でございました。
これ、ところで片想いなのか両想いなのか。
両想いっぽいかな?? どーなんやろ。
まぁその辺も読んだ方のお好きな解釈でv


両思いにせよ、片想いにせよ、人を想うってー気持ちは少なからず切なさや苦さを含むもんなんじゃないかな。
傍にいて、隣りにいて、触れ合っていたとしてもやっぱり人は個という存在を保っているわけで。
そういう根本的な部分での孤独感てのはきっとどんな人も拭い去れたりしないんじゃないかと想うわけですよ。
だから、言葉やハグやキスっちうコミニュケーション手段があるんだろうな、と。
まぁ個人的解釈になりますが。

天国さんっちうか、なんか結構自分の気持ちになってるなぁ…(苦笑)
「最初から自分一人なら〜」の辺りとか特に。
ああ、お手に触れたい(笑)