日々徒然ときどきSS、のち散文 |
2002/06/02(日) |
[SS・ワンピ]不屈のシンデレラ(ナミ独白) |
まっっったく!! うちの船の男どもと来たら!! 「不屈のシンデレラ」 あの破天荒で人間規格外の船長を筆頭に、どーしてこう揃いも揃って曲者揃いなのかしら。 剣士は暇さえあれば寝てるし、狙撃手は怖がりだし、料理人は女となると見境なくなるし、船医は一番マトモだけど何だかんだで常識知らないから教えてあげなきゃだし。 お陰でこの船一番の常識人の私は、いっつもいっつも苦労と迷惑を被ってるのよね。 つい昨日だって暇を持て余して船内を追いかけっこして(ちなみに船長、狙撃手、船医)壁をぶち抜いてくれちゃったりなんかして。 それだけならまだしも、料理の邪魔された料理人が蹴り飛ばした三人が吹っ飛んだ場所が修復したばっかりのラウンジ出たすぐの手すりだったりなんかしたもんだから。 今度ばかりは本気で海に放り込んでやろうかと思ったわ(ちなみに当然のことながら直したばかりの手すりは破壊されたわ。出てすぐの場所だから危ないのよ、ルフィみたいに人間規格外ならともかく私は至って普通の人間なわけだから)。 まぁしなかったけど。 船の修理費って結構バカにならないのよね。特にうちの船みたいに(こう言っちゃなんだけど)バケモノ並みの船員揃いだったりすると。 それに対して説教してたら万年寝太郎の剣士に、何て言われたと思う? "直せばいいだけの話だろ。形在るものってのはいずれ壊れるもんだ、それが早かっただけじゃねぇか" ……思わず暗記しちゃったわよ。 これだから金銭感覚も方向感覚もない人間は!! 私だって言いたくて言ってるんじゃないの、言っても分からないから言ってるのよ(矛盾してるわね…)。 大体ね、お金が湯水の如く湧いてくるんだったら私もこんな手厳しいこと言ったりしないわよ。でも、当然のことながらお金が湯水の如く湧いてくるなんてあり得ない。 その上うちの船の船員と来たら、金銭感覚のない人間ばっかり!! 料理人と狙撃手はまだマトモな方だけど、それにしたって料理人は珍しい食材を見つけたら金銭感覚なんて遠い彼方へおサラバしちゃうし、狙撃手はなんだか主婦みたいな知恵はあるけどそれ以上にガラクタだ何だって買い込むし。 船長と剣士に至っては論外ね、論外。船長は人間以下略だし、剣士はアンタ今まで山篭りでもしてたのってカンジだし(何でも言い値で買ってるんじゃないわよ!)。金銭感覚の前にチョッパー共々常識を叩き込む所から始めた方がいいんじゃないかしら。 ……なんて、愚痴ってみたら結構スッキリするもんなのね。 色々言っちゃったけど、ちゃんと頼りにはしてるのよ? 剣士は何時であろうと揺らぐことのないその精神力の強さとか(窮地においてのその冷静さがどれだけ心強いか)。 狙撃手は器用だし、その話術が船の雰囲気を和らげてくれてるし(なんだかんだでその場の雰囲気が読めるのよね)。 料理人はいつでも美味しい料理を振る舞ってくれるし(この船においてそれがどれだけ大変なことかは想像するだけでゾッとする)。 船医はこの血気盛んな船でちっちゃい体で頑張ってくれてるし(いるだけでその場が和むのよね…癒し系っていうのかしら?)。 それと、この船の柱。 言わずもがな、船長。トラブルメーカーで、明らかに人間規格外で犬も歩けば…じゃないけどちょっと行動しただけで何かしら騒動を巻き起こしてくれる、まぁ周りの人間にしてみれば歩く人間兵器みたいなんだけど。 私、結構安定思考な人間なのよ? なのにどうしてルフィみたいな安定とは正反対に位置する人間の船に乗ったかって。 それはやっぱり、言葉じゃ説明できない引力があったから、ぐらいしか言えないかもしれない。強いて言うなら、あの笑顔とか? 悩みも不安もなーんにもなさそうな、でも見ててなんだか安心できるような、あの笑顔が。なんだか凄く凄く、いいなぁって思えたのかもしれない。 ……ま、ホントに何も考えてないんじゃないかって言われたら、きっと誰も否定しないでしょうけど。 ここは、居心地がいいの。 誰が何と言おうと、ここは私の場所。誰にも譲ってあげない。 ただ一つ怖いこと……常識破りな連中と居て、私自信も常識の範疇から外れてしまいそうなこと。目下の所の問題は、それだけかしら。 ◆言い訳◆ 突発SS第二段〜。 ナミさん一人語り。ちうか長っ! 日記としてはありえへん長さになってますがな。 これでも改行少なくしたのにな… でも結構勢いで書いた割りにお気に入りっぽい。 ナミさんは書きやすいですな。素敵です。 これはそのうちちょびっと手直し、でもほぼ原文のままNOVELS部屋入りさせます。 タイトルの一昔前の少女漫画テイストとかも、多分そのままで(笑) |